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[講師紹介]松本俊彦 医師/博士

プレナリーレクチャー
『薬物依存症は孤立の病 ― 安心して「やめられない」といえる社会を目指して』

日時:11月24 日(金) 13:35 ~ 14:20

会場:第1会場 (中野サンプラザ13 階 コスモ)

松本医師/博士松本俊彦 博士は、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 薬物依存研究部 部長。日本アルコール・アディクション医学会理事、日本精神科救急学会理事、日本社会精神医学会理事。

今回の講演のタイトルは、「薬物依存症は孤立の病 ― 安心して『やめられない』といえる社会を目指して」 。

松本博士は、「刑罰は根本的な解決策にはならず、逆に、その人が持っていたものを根こそぎ奪っていく」と指摘する。「それは大切な人とのつながりであり、社会における居場所である」と。

そして、薬物に悩む人たちは、誰にも相談できず、孤立しがちだが、「孤立こそが薬物問題を繁殖させる最高の培地」と語る。また、最近の薬物依存症臨床現場で、新規受診患者の多くがHIV と性的指向性の問題を抱えている人たちであり、ただでさえ孤立しやい人たちが、薬物問題が加わることで、「孤立は二重三重に深くなる」と懸念をしめす。

今回、「必要なのは、問題を抱える人を孤立させずに、『その問題について率直に話し合える関係性』を維持しながら、少しでも健康被害や危険の少ない解決策を探っていくかかわり」という視点からの講演内容である。

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